つのへび日記

こなやぎのブログです。手仕事、語学、短歌、読書や映画など。

冷やしあめ讃歌

梅雨が明けて、カーッと暑くなったら、冷やしあめが飲みたくなりました。
飲みたいなあ、と思いつつもぐずぐずしてたら、夫が「冷やしあめが飲みたいですねえ」と言うので、それじゃ、ということで作ることにしました。

冷やし飴(ひやしあめ)は、関西を中心とする飲料。麦芽を抽出したものと水飴(または米飴)を湯で溶き、生姜の搾り汁や卸し生姜を加えた飲料を冷たい状態で飲むもの。麦芽水飴を用いるため、褐色半透明(琥珀色)である。香り付けにニッキ(シナモン)を加えることもある。 瓶入りや缶入り、紙パック入り、粉末の市販品もあり、瓶入りのものは水や湯で薄めて飲用する濃いものが多い。
冷やし飴−Wikipedia

温かい「飴湯」は全国区じゃないのかなと思いますが(小さい頃飲んでいました)、初めて冷やしたバージョンを京都で飲んだ時は衝撃でした。
その時は嵐山かどこかで、夜店の屋台で飲みましたが、京都の和菓子屋さんにはときどき夏にこれを出すところがあります。
下町のちびっこの飲み物という風情ながら、瓶入りとか、缶入りとか、自販機で売ってあるのもあり、私の初めての時のように、いわゆる観光名所みたいな所でも、飲むことができます。ひやしあめ(画像検索)

前に住んでいた家の近くにはそんな小さな和菓子屋さんがあって、夏になると軒先にでっかいクーラーボックスがどーんと据えられます。
そこにでっかい四角い氷と一緒に、冷やしあめが入っているわけです。ああ、泳ぎたい!
注文が入ると、おじさんかおばさんが、ひしゃくでそこからたぱぁっと冷やしあめを汲み上げます。
近所のおばちゃんや、ちびっこが冷やしあめを求めてやってきます。
おばちゃんは容れ物を持ってきて、入れてもらい、家に持って帰る。ちびっこはコップに入れてもらって軒先で立ち飲み。
私たちも立ち飲み派でした。キンッキンに冷えてるガラスの分厚いコップ。半ば凍ってるような冷やしあめを、薄く張った氷を噛むようにしながら飲んでると、自転車の子供が横目で見て通り過ぎていきます。じりじり焦げるアスファルトを見ながら飲んで、帰る前に向かいの古本屋さんに寄って…。その時ばかりは思うのです、夏最高、と。

で、本当はそれが飲みたいんですが、京都への通り抜けフープも無いので、なんとか自作。
ただWikipediaにあるような本式のやり方ではなく、単なるジンジャーシロップのシロップ抜きバージョンにしました。砂糖は今回は赤ザラメ。

生姜300グラムを薄くも厚くもない(3mmくらい)輪切りにして、同量程度(てきとう)の赤ザラメをまぶして、放置。200〜300ccの水を加えて(てきとう)、15分から20分ぐつぐつ煮て完成。

適当に次ぐ適当ですみません。過程の写真でもあればサマにもなりましょうが、それもなし。

出来上がったシロップは、氷水で3〜5倍に薄めれば(偽)冷やしあめの完成!!!

煮てシロップを漉した後の生姜は、グラニュー糖をまぶして低温のオーブン(120〜130度くらい)で焼いたあと乾かすようにして仕上げれば生姜糖になります。
今回は新生姜を使ったので、シロップも生姜糖もピッと辛めに仕上がりました。出回りたてではないので、そんなに刺戟はありませんでしたが。

オリジナルの冷やしあめはあくまで飴湯の冷たいバージョンなので、結構甘味は強めです。砂糖だけで作らずに水あめ(できれば麦芽)も入れると少し近づけるかも。
夫が「やっぱり冷やしあめは美味しいですね」と満足そうなので、今回はこれでよしとしましょう(てきとう)。

以下リンク。

お手軽簡単和菓子レシピ 冷やしあめの作り方
関東の和菓子屋さんのようですが、本式の冷やしあめのつくりかた。動画付きです。

ほぼ日刊イトイ新聞 - しょうがの お勉強。
糸井重里のしょうがシロップレシピ。だいたいこれをベースにしてます。基本材料の分量を変えずに、スパイスを色々変えて遊ぶと面白いです。
スパイスを入れると、ソーダで割ってうまい、ジンジャーエールのもとが出来ます。

余談ですが、某レシピ投稿サイトで検索すると材料に「紅茶(のティーバッグ)」を使ったものが少なからずヒットしてびっくり。
ろくに読まずに閉じたので、理由は分からずじまいですが…色づけ?
冷やしあめの茶色は、麦芽水あめからくるそうです。黒蜜、黒糖を加えるところもあるとか。
うちのは赤ザラメだったので原液は褐色ですが、薄めたら普通のジンジャーシロップ色に。
そういえば、皮ごと新生姜を使ったジンジャーシロップはピンク色になるみたいですね。

次は手間を惜しまず、すりおろすタイプの本式ひやしあめをつくってみようかな。

追記
>>正攻法レシピで作りました