つのへび日記

こなやぎのブログです。手仕事、語学、短歌、読書や映画など。

蘇州・無錫に行ってきました(後編)


今週行った、中国国内での一泊二日旅行について書いています。
今回の記事は二日目について。前編はこちら。

宿で朝食を済ませて、9時前にチェックアウト&次の目的地・無錫へ出発。

ちなみに中国のホテルにはいくつか種類があり、呼び方も「宾馆(bin1guan3)」「酒店(jiu3dian4)」「饭店(fan4dian4)」など異なります。ざっくりな分類としては、宾馆が食事なしまたはあっても朝のみ、他の二つが文字通りお酒や食事があるところで、前者がリーズナブル、後者には星付きも含まれる、とのこと(友人談)。

今回は宾馆で、朝食は簡素でしたが、部屋は申し分なく、外国人も歓迎ぽい雰囲気でしたしくつろげました。(中国の安価なホテルには外国人禁止も少なくないので、宿に直接予約する際には注意が必要です)

灵山胜境


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ドデカい入場ゲート。

今回は時間の都合上、無錫ではここにしか行かなかったのですが、それもそのはず、とにかく広い!
どんなところか一口でいうと、「仏教テーマパーク」みたいなところです。
美観地区でもあり、風水的にもばっちりで、ありがたい土地ということで、人気の観光地です。
…うまく言葉では説明出来ないので、とりあえず写真を貼っていきます。

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入場ゲートからすぐの正面に現れた滝です。

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その横の案内図。やたらとポップです。
仏の手に触って幸せになろう!足をなでて安らぎを得よう!」と書いてあります。

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長い参道を抜けて、広場に出ました。
何やらありがたいオブジェに囲まれた塔がありますが、これが時間になると…

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音楽とナレーションが流れ出し、水が噴き出し、塔の周囲にある龍のオブジェは口から煙が!
そして、塔のてっぺん、擬宝珠のようなものが少し割れているのがお分かりいただけるでしょうか…。

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ブッダ誕生!

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しかもこのブッダ、回転します。

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良い顔してます。

塔の手前に人が群がっていますが、飲んだら長寿が得られるありがたいお水とかで、みんな携帯のペットボトルにガンガン注いでました。

私はこの国では基本的に沸かした水道水しか飲まないことにしているので、今回も遠慮しておきましたが、飲用水をこれだけじゃんじゃん使えるなんて、やっぱりお金がかかってる施設なんだなーと改めて思いました。

さて、広い園内、まだ序盤です。

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ブッダの一生を描いたド派手なレリーフを横目にさらに進むと…

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奥の方にぼんやりと何かが見えてきました。

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ここ、灵山のメインスポット、高さ88メートルの巨大仏です。まさにワンダーチャイナ。
とりあえず登ります。

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階段を登り終えたところ。
ここからは、博物館の中を通り、館内のエレベーターからさらに上を目指します。

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ついに一番上まで来ました!

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仏像を真下から撮ったところ。

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彼の大きさがよくわかります。

ちなみに、最初の看板に「仏の手に触ろう!」とありましたが、さすがに手は届かないので、手だけの巨大なオブジェが大階段の下の別のところにあります。彼の足の爪のように、みんなが触ったところだけが色が変わって筋になっていたのが印象的でした。

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下山して、他のパビリオンを見ます。
これはチベット文化館。民族衣装体験なども出来るそうです。

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回廊にずらっと並ぶ、マニ車(こういう「据え置き型」もマニ車って言うのかな?)。

最後は、梵宮というお堂で舞台を見ます。お堂というかホールですね。

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土足で入れないので、靴の上から袋状の布(底に滑り止め付き)を被せます。これ、靴を脱いで持って歩くよりずっと効率良くていい気がする!日本でもこれやればいいのに!

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またしてもお金がかかった内装。
これ、絶えず照明の色が変化している凝りようです。

舞台はこの奥の劇場のようなところで見るのですが、スクリーン映像と、舞台上での踊りや音楽で、これまたブッダが王の子に生まれ苦悩して出家し、菩提樹の下で悟りを開くまで、が表現されます。全部で20分くらいのシンプルなものでした。

こういうコンセプトの施設って、まず日本では考えられないような気がしますし、あってもそれこそ『ワンダーJAPAN』に突撃されちゃうキワモノ扱いだと思うので、ここが観光名所扱いで、老若男女のお客さんで賑わっているのはつくづく私の目には奇異に映りました。
根本的に「ありがたさ」の宿るところが違うのですかね。私などは、視覚バーン!音ジャーン!キラキラー!とやられると胡散臭さからつい身構えてしまいますし、或いは今回のように「想像の斜め上を行くもの」として面白がって感受してしまいますが、そういうタイプは逆に、ひっそりしていて、幽玄で、秘められた感じを醸し出されるところっとやられちゃうのかもしれません。

こうして仏教テーマパークこと灵山胜境を後にした私たちは、車で2時間ほどかけて、南通へと帰り着いたのでした。おしまい!