つのへび日記

こなやぎのブログです。手仕事、語学、短歌、読書や映画など。

【中国の旧正月】あの「竹葉青酒」を飲んだ!!

旧正月三日目です。いまだに知人のお宅でのんびりさせてもらっています。

 

kn.hatenablog.jp

  

昨日はこのお家の母方のおばあちゃん宅にお邪魔して、親戚のみなさん(円卓3個分、30人前後)と一緒にご飯を食べました。子供五人のそれぞれの世帯が一堂に会するために、おばあちゃんの家には離れ(プレハブ?)の円卓だけがある家屋があるんですよ。田舎だからできるのかな。周りは見事に畑!です。

 

ちなみにこういう時、昔の風景だと女衆がみんなの分のご飯をわーっと作るのでしょうが、おばあちゃんの家にはなんと、出張シェフが来ていました!

 

シェフは20才の若いお兄さんでしたが、ほぼ一人で全ての料理を作っていました。「お正月にあくせく家事をしたくないから」とはおばあちゃんの談。つねづね、中国の人は煩雑な作業を積極的にアウトソーシングするなあと感じます。現実主義というか、こういうところ、好きです。

 

そして今日は父方の親戚のみなさんとご飯を食べました。昨日と同じ円卓3個分ですが、今日は一周り大きな円卓で、のべ50人ほど。近くのレストランの2階をほぼ貸切っての食事です。小さい子供連れも多くてにぎやかでした。(若いお父さんたちは、一人っ子政策の撤廃をめぐってもう一人子供をもうけるか否か、議論していました)

 

お酒はあくまで飲みたい人が飲むという感じでそこまで強制はされませんが、乾杯のポーズとそのたびに唇を湿らす程度のコミュニケーションは必要です。おばあちゃんの家では真っ赤な瓶に入った陳酒(古酒)を、そして今日は「竹葉青酒」というお酒をいただきました。

 

竹葉清酒とは

竹葉青酒とは中国古来より伝統の名酒であり、その歴史は南北朝時代にまでさかのぼる。爽やかかつ甘美な味わい、そして健康増進にきわめて効果的ということで、唐~宋の時代から盛んに飲まれるようになった。

(「竹叶青酒_百度百科より翻訳して引用)

 

日本での中国酒としての知名度はそこまで高くはないかもしれませんが、私はこのお酒を知っていました。ただし、飲んだことはなく、小説で読んだだけなのです。 

酒仙 (新潮文庫)

酒仙 (新潮文庫)

 

 

羽化登仙した酔っ払い、没落したお金持ちの主人公が美酒佳肴に舌鼓を打ちつつ、後半は美酒を守るために悪の酒飲みと戦うという、何を言ってるのか分からないだろうがあらすじとしてはたぶん間違ってない、そんなファンタジーグルメ教養小説、それが『酒仙』なのですが、この中で主人公が崑崙山の仙人から竹の葉の露のような酒(このあたりはちょっと記憶があいまい)を飲ませてもらう場面があります。それがもうほんとうに美味しそうで!

 

小説とちがい、本当の竹葉青酒はリキュール(白酒)に様々なスパイスや竹の葉で味と香りをつけたものです。やはり、白酒がベースとあって、さすがにごくごく飲むわけにはいきません。それでもほんのり甘く、竹の葉のよい香りと白酒の苦み、プラス清涼感が中華料理によく合ってとても美味しかったです。今日私が飲んだブランドのものはアルコール分38度、これでも低い方だそうで(高いものは45度あるとか)、ちびちび飲んでいてもさすがに限度がありましたが、さきほどこれを書くためにバイドゥを見ていて判明した衝撃の事実。ちょうど、私が今日飲んだブランドの画像があるじゃないかとよく見てみると…(画像はバイドゥ百科から拝借したものです)

 

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「水割りかロックで飲むとより美味しいよ」みたいな文言があるではないですか。

えっ、みんなストレートで飲んでたんだけど……。

 

ちなみにバイドゥ百科にはライムジュースやレモンソーダで割ったものなど、いくつかのカクテルの作り方も紹介されています。次はぜひ、ロックで飲んでみたいと思います。