つのへび日記

こなやぎのブログです。2015年4月から1年間滞在した中国江蘇省・南通市のこと、手仕事、語学、短歌など。

福岡でのairbnbをシミュレーションしてみました

ブログ書かなきゃ、短歌詠まなきゃと思いつつ、どちらも出来ずにもう2月になってしまいました。

今年もよろしくお願いします。という今更なごあいさつも、ここはひとつ、旧正月文化圏だと思っていただければ…(それでも遅いけど*1)。 

 

kn.hatenablog.jp

これがもう一年前のことだなんて。時間がたつのは早いですね…!

今年は向こうで過ごせず残念でした。来年の春節は遊びに行けるかな。

 

いろんな話題を書こうと思いつつペンディング中なのですが、気になったよ→調べたよ→結論づけたよ、が私の中で完結している掲題のものを今回は書いていきます。

airbnbというか、いわゆる「民泊」の話です。 

きっかけ

身内に、マンションの部屋をいくつか所有していて、いわゆる大家さんをやっている人がいるのですが、そのうちの一つ(ワンルーム)がもうすぐ空きそうなんだ、という話をされました。

家賃はけっこう安いのですが、築年数もそれなりだし、近くに大学などもないしで、このままだと空き部屋のままになるかも、と。

 

じゃあ、airbnbなんかで民泊にするのは?と提案してみたところ、もし実際にやるなら管理は私に委託するから、ひとつ調べてみてよ、という流れになりました。

確かに、物件からの距離もそのオーナーに比べれば近いし、在宅でちまちまお仕事してる私は時間も捻出しやすいということで、承諾。

もちろん、利益が出たら委託金をたくさんいただくぞーという下心ありきです!

 

情報収集

身内と会って話したその日のうちに、とりあえず大型書店へ行って民泊ビジネス関連の書籍やマンションオーナー向けの雑誌などをざっと見ました。

 

ただ、書籍に関しては「民泊で楽しく国際交流~☆こだわりのお部屋を作っておもてなし!」みたいなフワフワした本か「横行するヤミ民泊!これが民泊ビジネスの実態だ…!」みたいなルポ系の本かの両極端なものしか見つからず、前者には概ね良いことしか書いてないし、後者は実際やった人の声に乏しいしで、消化不良…。

 

とはいえ、基本中のいくつかはつかめました。

例えば、民泊の一形態とは言ってもホストとゲストが同居するホームステイ型の場合は参入障壁が低いこと、細かい制度は自治体によって異なることなど。

 

そういうわけで、次に調べたのは福岡市のウェブサイトです。

 

福岡市の民泊制度

民泊が関係する法律は、旅館業法、建築基準法、消防法の三つで、実際に申請をして許可をもらうのは各自治体からです。

とはいえ、福岡市は大阪や東京のような民泊特区ではないので、国の決めたルールにほぼ準拠することになります。申請先は市の保健所です。

http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/seikatsueisei/life/kurashinoeisei/ryokan.html

2016年に、旅館業法の一部規制緩和がおこなわれ、宿泊所に必要だった最低延べ面積は従来の33平米から一人当たり3.3平米に引き下げられました。また、義務づけられていた帳場(フロント)の設置もなくなりました。これで、20平米ちょっとしかないワンルームマンションでも、民泊が参入可能になったということです。

 

福岡市の申請の流れを見てみると、その建物が宿泊施設として建築基準法や消防法に照らしても問題がないかの審査を通すことや保健所の認可、施設の近隣住民への周知等を経て営業開始、となるようです。申請費用は22,000円。また、申請時に必要な書類も、施設所有者=運営者の場合とそうでない場合などで異なります。

 

その他、簡易宿所営業の決まりとして、宿泊者の旅券のコピーを一定期間保管すること、宿泊施設と運営事務所の双方に通信機器を置き常時連絡可能にすること、施設の玄関ドアやポストに宿泊施設運営の旨および運営者の氏名と連絡先を大きく明記すること、などがあります。

 

このあたりで、自分の氏名や連絡先を誰でも見られる場所に大書しないといけないのかー…とひるんでしまいました。少しハードルが高いなと感じましたが、苦情などの窓口を作っておく必要は確かにありますよね。逆に言えば、こうした掲示無しにやっているところは未申請のままやっている違法民泊ということになります。

 

損益分岐点の算出

とりあえず必要な手続きがざっと分かったので、かなりざっくりですが損益計算をしてみました。

 

まず初期費用として、申請費用+家具家電購入費用(ベッド・冷蔵庫・電子レンジ・電気ポットやファブリック類)+必要ならWi-Fi工事費として、大まかに80,000円。

毎月出て行く費用として、変動分は無視してとりあえず10,000円(水道光熱費、通信費、部屋の掃除や維持にかかる消耗品費用など)。

 

収益の想定は、良いときと悪いときの2パターンを用意。

良いとき=毎月の土日フル稼働で月8日。

悪いとき=月3日稼働。

宿泊費は立地等から相場通りの5000円として、airbnbの手数料3%を差し引き、一泊を4850円としました。

 

それで18ヶ月運営すると仮定してみた結果がこちらです。
f:id:isachibi59:20170208122416j:image

※部屋所有者である身内への報告用に作成したものです。なんとなく入れなきゃいけない気がして「いらすとや」さんのカットを使用。

 

結論→賃貸のままが良さげ

毎週末コンスタントに埋められたとすると、初期費用は3ヶ月で回収できて黒字に転じますが、家賃収入との差分は1年半でたった5万円という結果になりました。この裏で、私がルームクリーニングや備品の補充、受付のあれこれをやってると思うとなかなか厳しいものがあります。

 

そして、月3回しか稼働できない場合。一年半やってやっと初期費用回収という惨憺たる結果に。

 

もちろん、実際やってみたら上手くいくかもしれません。平日も埋まるかもしれないし、送迎オプションを付けるとか、掃除代をいただくとか、収益アップを図る余地もあります。また、稼働が少なければ実際の費用も減るので厳密な計算ではありません。

 

ただ、物件の立地が博多区にありながら主要駅や空港からめちゃくちゃ便利に接続しているというわけでもないことと、毎月の費用はかなり低く見積もっているのにこの結果ということ、それにサンクコストとしての私の行動費用の報われなさから言うと、今まで通りの賃貸の方がはるかに有益だという結論が出ましたので、身内にもそのように報告しました。

 

余談ですが、この件をネットで調べていると、福岡市や周辺でこっそりやっている人もけっこう多いようで、それもまた他人事ながら心配になりました。所有物件ならまだしも、中には民泊目的で借りた賃貸物件でも○ヶ月で費用回収できるよー!みたいな記事があったりして、ひやひや。

 

2017年中にはいわゆる民泊新法が通常国会へ提出予定という話もあるようですし、私としては、再検討するとしてもそれまで待とうかな、というところです。

*1:今年の旧正月は1月28日からでした。