つのへび日記

こなやぎのブログです。2015年4月から1年間滞在した中国江蘇省・南通市のこと、手仕事、語学、短歌など。

6~7月に読んだ本

6月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:874
ナイス数:13

イスラーム入門 文明の共存を考えるための99の扉 (集英社新書)イスラーム入門 文明の共存を考えるための99の扉 (集英社新書)感想
面白く読んだ。イスラーム世界について、日本では必要以上に異化されがちだと感じる。例えば「神のみぞ知る」と訳されることもある「インシャーアッラー」、俗に言われる責任逃れの常套句というよりは「自分一人で何もかも成し遂げられると思うな」という自戒のフレーズであり、そう考えると「人事を尽くして天命を待つ」とも換言でき、急に親しさを覚えてしまう。通勤中に一周しただけなので、用語や人名などはまだきちんと把握できていない。二周目はノートに図示しながら読んでみようかな。
読了日:06月09日 著者:中田 考

アブサロム、アブサロム!(上) (講談社文芸文庫)アブサロム、アブサロム!(上) (講談社文芸文庫)感想
第二章まではしんどかったけど、そのあとだんだん面白くなっていった。樋口一葉かよ!みたいな一文の長さ、原文もこんなんなんだろうなと想像しつつ。様々な人物による語り=騙りの体裁を取っているが、今後新たな語り手にバトンが渡るのだろうか。下巻も楽しみ。
読了日:06月21日 著者:ウィリアム・フォークナー

基礎から学ぶ 音声学講義基礎から学ぶ 音声学講義感想
とりあえず今の自分に必要そうだった17章まで読んだので、一応の読了とする。これを読み始めた当初の狙いは、英語をなめらかに発音するための手がかりを得ることだったが、実際それ以上の収穫があった。たとえば中国語の一部の音の、子音の舌の位置を勘違いしていたことがわかったり、発音はまるきりノーマークだったスペイン語の音声について知れたりなど。今は破擦音がきれいに出るように練習しているところ。
読了日:06月30日 著者:加藤 重広,安藤 智子


7月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2386
ナイス数:40

役に立たない読書 (インターナショナル新書)役に立たない読書 (インターナショナル新書)感想
すべてに首肯したわけではないが、面白かった。『学文(がくもん)の置き所、臍の下よし、鼻の先わるし』いい言葉だな。読書は基本的に自分だけのいとなみなので、すぐに人から言われたとおりにあれこれできるものでもないし、それにしたがう必要もない。本書に対してもそれは同じ。自分も、読書より面白いことがあれば明日にでもやめてしまうかもしれない。でもそのくらいでいいんだとおもう。見返りを求める行為は基本的に報われないので。
読了日:07月02日 著者:林 望

アブサロム、アブサロム!(下) (講談社文芸文庫)アブサロム、アブサロム!(下) (講談社文芸文庫)感想
上巻でフォークナー文体を受け入れる準備が整ったので、下巻はだいぶ読みやすかった。上巻で複数の人物から語られたサトペンやジェファソンの歴史が、下巻では主たる語り手のクェンティンと学友によって自在に語られ、そこから新たな物語が立ち現れてくる。最後の系譜、年譜と対照させると面白いが、その系譜、年譜は「真実」だと果たして言えるのか?などと考えるのもまた楽しい。
読了日:07月04日 著者:ウィリアム・フォークナー

ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たちヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち感想
前書きにあるように、本書はごく私的で主観的な回想記だ。しかし私的な随筆であっても、その書き手が十分な知性と論理性を備えている時、そこには並ならぬ価値が宿ることになる(それこそが読まれるべきエッセイの条件だと私は思っている)。そういうわけで、読み始めの印象は
少し予想外だったものの、「ケンタッキーのがばいばあちゃん」的中盤を経て至る自己実現と同時に浮き彫りになる周囲とのギャップ、生まれ育ったコミュニティとの心理的隔たりなどの鮮明な描写は面白くも切なくもあった。地方出身者は多少身につまされることもあるはず。
読了日:07月08日 著者:J.D.ヴァンス

現代中国経営者列伝 (星海社新書)現代中国経営者列伝 (星海社新書)感想
あとがきにある「好きか嫌いかではなく、中国は『面白い』」という著者の弁に大きく同意。本書に登場する経営者達の軌跡は多分に誇張も含まれているだろうけど、破天荒なエピソードの多くに「中国ならさもありなん」と思わされてしまう。コラムや本編の随所に見られる最新(刊行時)トピックも有益。都市/農村戸籍の廃止、著作権保護への急速な動きなど、中国も今なお着々と変化している。個人的には、HUAWEIへの好感度が前より上がった。
読了日:07月12日 著者:高口 康太

その他の外国語 エトセトラ (ちくま文庫)その他の外国語 エトセトラ (ちくま文庫)感想
現代書館から出ていた同名書籍の文庫化ということだが、そちらを未読だったので新鮮に楽しんだ。とはいえ、単行本収録分の文章は今の自分には違和感を覚えるくだりも少なくなかった。氏の他の著作と既視感がある、自称変わり者アピールが鼻につく、という向きには、第四章のチェコ講演旅行記だけでもぜひ読んでいただきたい。
読了日:07月21日 著者:黒田 龍之助

リオデジャネイロに降る雪――祭りと郷愁をめぐる断想リオデジャネイロに降る雪――祭りと郷愁をめぐる断想感想
昔大学のゼミの指導教官から言われた「巧い文章が書けるということは、論文を書くにあたっても何よりの強みになる」という言葉を思い出した。著者はエモい論文を書くことでも(一部の界隈で)知られているが、やはりというかなんというか、こうした散文では本領発揮というところだろうか。底抜けに明るいリオの風景を愛着たっぷりに描写しつつ、それが回想録という点によって愛着は別の色、つまり本書で幾度も登場する「サウダージ(哀愁)」をも纏うことになる。引用される数々の詩や紹介される楽曲からイメージが何層にも広がるのもまた愉しい。
読了日:07月23日 著者:福嶋 伸洋

Murder on the Orient Express (Poirot)Murder on the Orient Express (Poirot)感想
買って放置していたものの、実写映画リメイク版を製作中と知り再挑戦。鑑賞前に読み終われればと気長に取り組むつもりだったけど、面白くて思ったよりずっと早く読み終わってしまった。原書の効果かどうかは判らないが、読み進むにつれ「この物語を何の前情報も無しに享受できた人々はなんて幸せだったんだろう!」と思い、当時の書評などを読んでみたくなった。さすがに粗筋や結末は知っていたが、幕切れがこんなにあっさりだとは思わず驚いた。現代だとPC的にアウトよね、という民族主義的、性差別的な描写はかなり多く、時代だなあ、と。
読了日:07月30日 著者:Agatha Christie

オリエント急行の殺人 (創元推理文庫)オリエント急行の殺人 (創元推理文庫)感想
ペーパーバックで読んだ内容の細部確認用に古本屋で購入し、追いかけるようにしてこちらも読了。何しろ古い…。保母だとすべきnurseが看護婦とされていたり、原書でかなりテンションが上がった場面も説明が無さすぎて、これ当時の人は置いてきぼりだったのでは?と心配になったり。自分は普段翻訳ものの小説をあまり読まないのでこれが古さゆえかどうかはよくわからないが、作中の欧米人が「おじゃんになる」とか「小田原評定」とか慣用句使ってるのを読むと奇妙な感じがして気が散ってしまう…。
読了日:07月30日 著者:アガサ・クリスティ

読書メーター



通勤時間に本を読む習慣がついたので、先月はよく本を読みました。
先々月やそれより前は、どちらかといえば英語や中国語の勉強をすることが多かったのですが、語学の勉強はやっぱり好きなだけ声を出せる環境でするのが一番だとこのごろ思っているので、勉強は家でやり、それ以外の場所、交通機関の中や、朝の始業前や昼休みの会社では本を読むことが多いです。この頃は。

最近の語学の勉強について。
英語や中国語にはシャドーイング用の教材を使い、それ以外はDuolingoなどのアプリでマイペースに勉強してます。前者は、シャドーイング用音声教材を通勤時に聞きながら口を動かしてみるというようなことをこの前まではしていたものの、実際に音声に出す訓練とは似て非なるものだと気づいたので最近はそれはあまりやっておらず、先に書いたように家でやる時間をなるべく確保できるように努めているところです。結局スピーキングというのは口の形+息の振動が具現化したものなので、息=声量が不十分な状態での口パクのトレーニングではあまり意味がないのではないかという結論に至りました。
英中以外では、最近は広東語とポルトガル語を物見遊山的に楽しんでいます。