つのへび日記

こなやぎのブログです。手仕事、語学、短歌、読書や映画など。

あのアレが飛んでいる!

日本から持ってきた数少ない(語学書以外の)本の中に、季語辞典があります。(『山本健吉 基本季語五○○選』講談社学術文庫

中国と日本、それぞれの国の風物の違いや共通点を見つけて楽しむのに、丁度良いと思ったからです。

今日は学校の帰りに、小さな綿毛がたくさん飛んでいるのを見ました。柳の綿毛、「柳絮」ですよね。ついにこれが見られた、と嬉しくなりました。元は中国の風物詩なので、和歌にはほとんど見えず、近代に入って実際に大陸を旅した俳人により盛んに使われ出したとか。

遼陽
旧城市柳絮とぶことしきりなり 虚子

そういえば、南通の街路には何という植物なのか、八重桜に似た花木が植わっていて、川面の花筏と柳の緑の対比が美しかったのです。

見渡せば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける 素性法師

この間こちらの友人と、桜の起源をめぐる番組をやっていたという話題になり、もとは中国から渡来したから中国のものじゃない?という私と、日本が大切にして改良を重ね広めたから日本のもの、とする友人で意見が割れたのは面白かったです。結局、どこのものでもいいよね、綺麗なんだから…というところで逢着しました。

最近毎日食べているそら豆(青豆)は、蚕豆の花(豆の花)として載っていました。こちらもやはり春の季語でした。南通ではよく穫れるのか、袋いっぱい(さや付き700グラム程度)で2.93元(今の円安レートをもってしても約58円)と、大変お買い得です。

しばらく句作していないけれど、そのうちまたやろうかな。いや、ここはいっそ漢詩に挑むべきなのか?