今回は、自分の現状把握&整理も出来るかな?という意味もこめて、中国語について少し書いてみます。(上の写真は本文とは関係ありません。メタルってなんだ。)
現在、私の中国語の授業は個別指導のクラスがメインです。私ともう一人の日本人学生(現役短大生の交換留学生)を、ネイティブの先生2人が週の前後半で分担して指導されます。つまり2対1のレッスンです。
使用しているテキストは北京大学が出版している、日本語が一切ないもの。非漢字圏の学習者を想定しているものらしく、英文併記で、漢字の書き方も丁寧に説明されてます。
筆順は英語でstroke order というのは、最近まで知りませんでした。
他言語圏における外国語学習者人口というのはなかなかイメージしにくいものですが、夫が働く語学学校の様子を見ると、アジア圏以外からの中国語学習者の多さに驚きます。アメリカ、フランス、ロシア、それから私達夫婦のルームメイトはジンバブエの男の子です。彼も夫の学校の生徒さんです。もっとも、そこで一番多い学習者はやはり日本企業の駐在員のようですが。
では中国人は何語を勉強するのか?というと、やはり英語です。文法も共通点が多く、モノにしやすいようですね。小学校から英語教育をしているのも大きいのかな。上海の友人夫婦の娘さんは就学前ですが、幼稚園でネイティブによる英会話の授業があるとか。
私の留学先にはビジネス日本語学科があり、私に中国語を教えてくださる先生方も本来そこに在籍されているのですが、やはり以前より縮小傾向にあるようです。実際、この二年あまりは日本人教師も置いていないそうで、私は既にもう何度か、学科のイベントでの台本や論文などのネイティブチェックをやりましたσ(^_^;
日本語学科の縮小と同時に新設されたのが航空サービス学科で、その名の通り、キャビンアテンダント等を養成するためのコースです。彼らには英語の授業のほか、“普通話“のクラスもあります。私は週に一度、航空サービス学科の学生と一緒にこの普通話の授業も受けています。(回りくどくなりましたが、ようやく本題です!)
まず、普通話(pu3tong1hua4)とは、現代中国語の話し言葉を指します。普通話は、北京話つまり北京の話し言葉や口語文をベースに整えられたものです。日本語の、東京弁と標準語との関係に似ています。この普通話は学校教育によって広められたので、それを受けた世代、だいたい60代以下はみな普通話が通じます。
そもそもなぜ普通話を整える必要があったのかというと、各地での話し言葉(地方話)が激しく多様で、全く意志疎通ができないレベルだったからですが、ではもう地方話は廃れてしまったのか?というと、そんなことはありません。ここがとても面白いところなのですが、みんな家族や地元民どうしでは地方話で話して、出身地の異なる人同士や公の場では普通話を使うのです。
ただし、やはり地域によって発声の得手不得手があるようで、本人は普通話を話しているつもりでも、もとの地方話での音やクセにつられてしまう、つまり「訛って」しまう人は多いのです。私が受講しているのは、そんな地方出身者でも世界にはばたくために美しい標準語を身に付けようね、という授業です。
ここ南通は、昔は南方の交易拠点だったこともあり複数の方言が存在しているようで、当然それぞれの話者は方言では意志疎通ができないそうです。海安の夫妻も、二人で話すときは南通話なので、私はまったくわかりません。
普通話のクセとしては、上海以南の人は反り舌が苦手なようで、h音がよく脱落しています。上海Shanghai がSanghai になったり、食べるという動詞の吃chi がci になったりという具合ですね。
日本人含む外国人が苦手とする中国語の声調も、地方出身者同士で「これって何声だっけ?」と確かめ合うことも多いと知って、なんだか親近感が湧くのでした。