つのへび日記

こなやぎのブログです。手仕事、語学、短歌、読書や映画など。

ザリガニをたらふく食べた話(微閲覧注意)

今日ですべての授業が終わり、留学中の学校は二ヶ月強の夏休みに入りました!
日本に一時帰国するかどうか少し迷いましたが、帰ってしまうと、せっかくだからアレもコレもしたいと無駄遣いをしそう(具体的に言うと京都で鱧を食べたいとか、銀座に新しい伊東屋を見に行きたいとか)なので、こちらで色々と予定を入れて、中国生活を堪能しようと思っています。

が、ただいま南通は雨期まっただなかで、なかなかじっくり青空を拝める時がなく、このところも授業のない日はひたすら家にひきこもって勉強してます…。
ちなみに緯度が鹿児島と同じくらいなので、こちらで天気が荒れた次の日には南九州が豪雨に遭うようだ、ということに最近気づきました。

前置きが長くなりましたが、今回は少し前にザリガニを初めて食べた時の話をします!

ここ南通だけでなく、この前の蘇州旅行の際にも、あちこちで「龙虾(ザリガニ)」と書かれた看板を目にしていたので、実はずっと気になっていました。ちなみにピンインはlong2xia1、前の字は龍、後ろの字はエビを意味します。

その旅行の昼食の際、大好きな干锅牛哇(牛蛙の唐揚げ)をつつきながら、「そういえばザリガニはまだ食べたことがないです」と言ってみたところ、旅行から帰ってほどなくして、その時の引率のL先生がザリガニ料理屋に連れて行ってくださることになりました。

学校から歩いて10分ほどのところに、数軒のザリガニ料理屋が並ぶ通りがあります。今回行ったのはそのうちの一軒。

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道端に置かれた桶に、こんな感じで(やや高密度に)活きたザリガニを入れてあるのですが、店内で注文が入ると、桶担当のおじさんが中のザリガニをザルでわしゃっと掬いまして…

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そのまま店の横の、屋外のザリガニ専用厨房?へ持って行き、熱湯の中にジャーッ!と入れます。(道具のディテールこそ違うものの、外でこの行程をやってるお店は多いです)

以降は調理後の姿のザリガニさんたちしか登場しないので、苦手な方はご遠慮くださいね。

釜茹でを見届けたあと、店内に戻ってまったり雑談しているうちに、調理されたザリガニが出てきました!

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大量のパクチーとニンニク!そして麻で辣な香辛料の香り。色々とパンチが効いてます。

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オプション紹介です。
奥の小ぶりの器には塩辛いたれが入っていて、剥いた身をこれにつけて食べます。
グラスに入っているのは、先生持ち込みの市販のレモンティーです(飲み物の持ち込みは割とよくある光景)。その奥、画面右端にあるのがザリガニ剥きキット、手や口を拭くための紙ナプキン、服を汚さないためのビニールエプロン、そしてビニール手袋。

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これがないとザリガニ剥きは出来ません!と言いたいのですが、ザリガニの表面のトゲやヒゲなどにやられるのか、すぐに内部がベチャベチャになります…。大丈夫、大量にもらっているのでいくらでも使えますから!このテーブルクロスもシャカシャカしたビニール素材なのに、お気づきでしょうか。中々汁はね対策が徹底してます。

剥き方については写真だとちょっと汚いので手短に説明すると、頭部の殻を外す→頭部と胴体をブチッとちぎって、頭部の周りに付いたミソを吸って食べる→胴体の殻、尾、足を外し、身に指で切れ目を入れて背わたを外してタレをつけて食べる、という感じです。

写真をよく見てもらえるとわかるように、胴体は熱を通すことでくるっと縮んでいるので、一匹あたりの可食部はそんなに多くないのです。だけどミソは美味しいし、剥くのは楽しいし、頭の殻がパカッと上手く取れたら嬉しいしで、一匹また一匹と、剥いては食べ、剥いては食べ…。
剥いた殻はテーブルの脇の足元に置いたバケツにジャカジャカ入れていきますが、円卓テーブルの様子を見ると、一人ひとつプラスチックのでかい箱(業務用アイスクリームのような感じ)を顔の真下に置いて、剥いた殻をじゃんじゃん入れていました。もう、ザリガニ食べに来ました!という気迫に満ちていて良いですね。

ちなみにサイドメニューも充実してます。他にもいくつか注文しましたが、ここでも干锅牛哇を食べましたのでその話を。

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ここのカエルはカレーのような香辛料が使ってあり、とっても美味しかったです!このメニューだけでなく、名前が同じだからと言って別の店でそれを頼んでも同じ味付け&調理法のものが出てくるとは限らないので、新しいお店に行くときは「ここの○○はどんなかな?」というワクワク感というか、そんな心構えが大事です。

肝心なザリガニの味ですが、まさにロブスターです!エビより旨みがあって、柔らかく食べ応えもある食感で、とても美味しいです。(ちなみにロブスターは中国語で大龙虾、大きいザリガニです。仲間なので…)

ちょっと面白かったのが、この日のことを某中華SNSに書いたところ、色んな地方出身の友人から「私の故郷もザリガニが有名だよ!」と言われたこと。確かにどこで看板を見ても「特色」という謳い文句が躍っているんです。当然中国は広いので、西北部など気候の全く異なるところは解りませんが、ザリガニは南方のみんなの特産品なのかもしれませんね。

元来澄んだ水には住めない生き物なので、お腹を壊しやすい人には手放しでオススメは出来ませんが…私はまた食べたいなと思いました!