二日ほど前に、こちらのSNS「Wechat」*1のタイムラインで話題になっていたトピックがあります。
爆买日货中国大妈现身日剧,算是被黑吗?_日本窗-爱微帮
『日本のドラマに登場した中国人の「爆買いおばさん」、これってヘイト?』
記事の中で言及されているのは今期の連続ドラマ『ダメな私に恋してください』のワンシーンで、ヒロインが探していた商品を、同じく買おうと先に確保していた中国人観光客から譲ってもらおうとして交渉の末に相手は承諾、ただし「倍の値段なら譲ってあげていいわよ」というオチがつく、という内容です。
記事を提供していたのは「日本窗(日本の窓)」という、どちらかというと日本ファンのための記事配信サービスということで、タイトルはやや煽り気味なものの、本文でも「私たちだって抗日神ドラマを作っているのだから、君たちを許そう。」とジョークを交えて紹介されています(今の中国の若者の多くは、抗日ドラマを「ネタ」として捉えているふしがあります)。
また、私のタイムラインにいるのも基本的に日本語を教えたり習ったりしている友人がほとんどです。
そうしたバイアスがかかっていることもあって、大半のコメントやタイムラインでの反応が「ヘイトとは言えない、考えすぎでしょ」「ギャグとして普通に面白いオチ」と冷静に受け止めていて、「これはディーン・フジオカの中国語力を発揮させるために入れたエピソードだから、それ以上の意味は特に考えなくていい」というこの上なく的確なコメントもありましたw
その他の反応としては「わざわざオリジナルエピソードを入れてまでこんな風に中国人を出すなんてひどい!」という(ある意味)ストレートな反応、「いやいや、商品を転売するのにちょっと色を付けるのは普通じゃないの?」という、そっちかよ!な反応*2、その他ドラマや中の人の話題でわちゃわちゃ盛り上がっているコメント多数、という様子でした。
同じ記事で検索すると、別媒体に転載されたものもあって、そちらの方のコメントでは「今やシナ族の爆買いを嘲笑するのが日本人の数少ない娯楽なんだろうな」みたいな過激なものもあるにはありましたが、まあヤフーのコメント同様、それぞれに色々な考えの人がいるということで…。
深キョンもディーン・フジオカも中華圏での人気が高いので、このドラマはこちらでの好感度が高いようです。私の友人の一人は「前回の月9『5→9』よりも面白い!」と言ってます。
上記記事のコメントの一部。「深キョンの新しいドラマじゃん、彼女かわいいよね」など。
『请和废柴的我恋爱*3』はドラマタイトルの直訳ですが、深キョン演じる主人公の苗字「柴田」と「废柴(ワナビー、フリーターなどを指す広東語由来の自嘲語。もとは香港ドラマのタイトルから広まったそうです)」の柴が掛かっていて、上手い訳だなーと思います。
30代以上のドラマファンには「あの台湾ドラマに出ていた藤冈靛ね!」という反応ですが、若い人には日本人同様、日本のドラマ「探偵の探偵」「あさが来た」やこのドラマで知ったという人も少なくないようで、世代によっては逆・逆輸入(というのかな?)みたいな状態になっています。
というわけで、私も「そっちかよ!」と言われそうですが、この記事のコメントで一番衝撃を受けた部分がこちらになります。
「この男性主人公の中国語、吹き替えでしょ?」
「自分でしゃべってるよ」
すごい、すごすぎる…真了不起!!
ネイティブにこんなことを言わせるというのは、相当なものですよね。いいなあいいなあ。
こういうのを見てしまうと、「しゃべるだけならコジキでもできる」などと嘯いてひねくれたりしてないで、頑張らないとな。という気持ちになります。
翻って、現在の私はといえば、友人をして「この前、なんか頑張ってしゃべってたじゃない?あれ、前よりかなり上手くなってるなーと思ったよ(原文ママ)」と言わしめるのが関の山で…。
うん、ありがとう、嬉しいんだけど「頑張って」は余計だよ!と思いつつ、事実頑張ってしゃべってるので否定できない。そんな現状。
しゃべるのは嫌い。口を開くのがおっくう。そんな自分の性格を飼いならしつつ、ではどうすれば能力を上げられるか? そういう風に考えていかなければいけないなと、ディーンさんを見ながら思いを新たにしました。おしまい。