つのへび日記

こなやぎのブログです。手仕事、語学、短歌、読書や映画など。

美容とイケア効果

先月から手作りの化粧水を使っています。
と言うと、めちゃめちゃ意識高いみたいですが、そうでもなくて
元々ハトムギ化粧水や同シリーズのオールインワンジェルをベースに、
コンディションに応じてアイクリームをプラスするなどの簡素なケアでした。

きっかけは2つあって、1つは不眠症状がまだひどく、色々試していたときにアロマオイルのセットをもらったこと。
もう1つは、某有名化粧品のBAをやっていた大学時代の友人を思い出したことです。

卒業後しばらくmixiで近況を確認しあっていた折り、コスメマニアの彼女は毎日のように自社他社問わず、高級化粧品のレビューを投稿していました。
私は楽しくそれを読んでいたのですが、そんな彼女がある日、化粧水だけは精製水とグリセリンで手作りしているという内容をpostしたのです。
それが彼女の普段の華やかな投稿内容や、大学時代のTHEギャル!って感じの出で立ちにいささかそぐわないこともあいまって、もう何年も前のことなのに、今まで強く印象に残っていました。

もらったアロマオイルのセットはフローラル系とシトラス系が中心の初心者向けで、
しばらくはそれぞれのオイルの効能を調べたりしながら、1種類ずつをバスソルトと混ぜて入浴時に使っていました。

そのうちブレンドの相性が気になってきて、2~3種類を混ぜてみたり、枕元にサシェを置いて眠ってみたりしていて、そのうちもっと色々使ってみたくなりました。
一旦ビンを開封したオイルは劣化が進むから、フレッシュなうちに使わないともったいない、何かないかな、と調べていて
一番簡単そうで、なおかつ続けられそうだったのが化粧水でした。

レシピはこちらの「ベースレシピ」から「しっとりタイプ」を参考にしました。
https://www.timeless-edition.com/archives/7686

↑化粧水レシピだけでなく、各精油の効能とか相性、使い方などはほとんどすべてこのサイトを参照しています。
アーユルヴェーダとかチャクラとかは正直良く分からないですが、
それぞれの精油の用途や歴史にまつわるストーリーは、読んでいて面白いです。

さて、精製水に10%のグリセリンを混ぜるだけというのが基本の化粧水で、いずれもドラッグストアで普通に買えます。
上記のBAになった友人のレシピも材料はこの2つだけだったはず。詳しい配合は覚えていませんが…。

グリセリンのこと、私は今までよく分かっていなかったのですが
アルコールの一種だそうで、空気中の水分を吸収する働きがあるとのこと。
なので、これ以上分量を多くすると、肌から水分を奪ってしまい逆効果だそうです。
他のサイト等も見る限り、グリセリンの分量は5%~最大10%がスタンダードのようですね。

精製水は純度100%の医療用にも使われるH2Oです。
保存料が入っていないため、手作り化粧水のレシピをウェブで探すと
塩素の入った水道水で作るという人も多いようですね。
個人的には、半年くらいで使い切れれば冷暗所保管で大丈夫かな?と思うし
作ったものも夏場は冷蔵庫で保管するつもりではあります。
その辺はまた追々検証するとして。

というわけで、無香料のシンプルな化粧水はこの材料2つのみで作れるのですが、私は精油を消費するのが目的でもあるので、最初に下記の2種類を作りました。

朝用:ローズゼラニウム+メイチャン
夜用:ラベンダー+ベルガモット

上記のサイト通りのグリセリン5ml、精製水45mlに精油3~5滴を入れた物を、50ml容器×2本セットで買った100均のコスメボトルにちょうど1本ずつ作成。
毎日のお手入れで重ねづけしたり、デコルテほか体にもたっぷり使ったりして、ちょうど1ヶ月で使い切れる量です。

ちなみに計量はデジタルのキッチンスケールでおこないました。
水と油はそのまま混ぜると分離するので、先にグリセリン精油を混ぜて、あとから精製水を足すのがコツ。
化学の実験みたいで面白かったです。

使った精油についてちょっと解説すると、どちらもフローラル系+シトラス系のブレンドです。
メイチャンは割と鋭い感じのシャキッとした香りがするので朝に、
ベルガモットは光毒性がある(付けた部分を日光に当てるとNG)ということで夜に。

抗炎症作用もあるゼラニウムは感受性を高める女性的な甘い香りで、手持ちの精油の中で一番気に入っています。
ラベンダーは言わずもがな、リラックスや安眠効果があることで有名ですが
独特の香りが苦手という方も多いかと思います。私がそうだったので…。
私の場合、ラベンダー単独では苦手でも、シトラス系や他の主張強めな香り(イランイランなど)と合わせたものはいい匂いだなと感じたので
ブレンドすることで良さが引き立つみたいなのはあるかもしれません。
これはスパイスの調合とか、フードペアリングと通じる物があって面白いです。

新しい化粧品を使い始めるということで、できるだけ皮膚の敏感な時期に刺激を与えないように、生理が終わったタイミングで使い始めました。
(ちなみに希釈しているとはいえ直接肌に付けるので、刺激強めな精油を使いたければ、事前にパッチテストをすることをおすすめします。)

2週間くらい使ったとき、そういえば肌きれいだな、ニキビとかあまりできないな、って気づいて
そのまま1ヶ月、大きな肌トラブルもなく過ごせています。

思うに、これは化粧水そのものの効能だけではなく「イケア効果」の良い影響でもあるのかな、と。
ネーミングの妙もあり、行動経済学のタームでもっとも人気があるんじゃないか?という「イケア効果(=自ら手作りしたものには既成の同一のものよりも愛着がわき、価値を高く評価しがちになるという認知バイアスのひとつ)」ですが、
手作り化粧水を使い始めてからの私は、それに愛着を抱くことで「せっかくこの素敵な化粧水を使っているのに、他の生活習慣で肌トラブルを招いたら台無しだ!」と思い、
食生活に気を使ったり、吹き出物予備軍ができても触らずそっとしておいたり、
脂質高めの食事をした日は化粧水オンリーのケアで油分を調整したりと、
朝夕のケア以外の場面でもお肌に気を遣って生活していたのです。

さて、自作の化粧水も2ヶ月目に入ったところです。
上記の2タイプの化粧水はどちらも気に入ったので、同じブレンドで新しいものを作りました。
その時期の肌トラブルや、どういう肌になりたいかというのを考えながら
配合を変えたり、違う精油を試したりしてしばらく楽しもうと思います。

長期連休中、何かおうちで手を動かすことをやりたいなーという方にもおすすめですよ。

【第3類医薬品】精製水(ポリ) 500mL

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  • 発売日: 2010/02/03
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品