(最終更新日:2022/8/27)
はじめに
こちらの記事の続編を書こう、今度こそビジネスで使える素敵なボールペンを考えよう、と思ったのですが、よく考えるとこれを書いている2015年現在、私はほとんどビジネスシーンと関わりがない人間です。
いまいち書き方がまとまらず、じゃあどんなのを書き散らかしたいのかなー、と考えてみた結果、代表的な筆記具メーカーのいくつかから、それぞれ好きなボールペンを一本ずつ勝手に紹介しよう!と思いつきました。
で、タイトルから反れすぎないよう、一応ビジネスにも使えそうなものを中心に挙げていきます。
以上が本エントリの趣旨です。
代表的な筆記具メーカーと言っても、私が好きなもの、持っているもの、語るに外せないと思ったものをいくつか挙げてみたいだけ、という感じになってます。
「アレが挙がってない!」というような片手落ち感は否めないと思いますが、いつか自分がこういうのを記事にしておきたかったというのがまずあるので、とりあえずやってみます。
PILOT :ふみ楽
PILOTは言わずと知れた、国内のメーカーです。万年筆の筆致の美しさには定評があり、海外販売用「NAMIKI ファルコン」の動画で注目を浴びたりしましたね。
「ふみ楽」は女性らしい優美な形と程よい細さが特徴です。「ふみらく」と読みます。
心地よい重量感があり、中には金属芯が入っています。
ここが大きなポイントです。
以下紹介するものにもすべて言えるのですが、ある程度高額のボールペンには金属製の替え芯が使われています。
高価なペンの書き味がいい、なぜか字がうまくなるというのは、ここにあるのではと私は思ってます。
硬さがある分、手にダイレクトに感触が伝わるというか…。
プラスチック芯と違って残量が一目でわからないのが玉に瑕ですけどね。
それから、替え芯の中には同じ形でプラ芯と金属芯、両方作られているものもあります。購入時のデフォルトの芯にこだわらず、経済的なプラ芯、書き味アップの金属芯、どちらを使うのもありかと思います。
ふみ楽をいいなあと思うもう一つのポイントは、同じボディの万年筆を作っていないことです。
万年筆ブランドが作っている高価なボールペン(ざっくり5000円以上のもの)は、まずメインに万年筆が存在していて、その下流に同型同ラインのボールペンやシャープペンシルもありますよ、というものが多いのです。
本エントリでこれから挙げるほかのボールペンのほとんども、前回のエントリで紹介した「はてな匿名ダイアリー」に登場した「モンブラン」も「パーカー」も、代表的なシリーズのものは皆そうです。
パイロットの万年筆の銘品「カスタム3776」にもボールペンがあるのですが、どうしても「万年筆のおまけ」的なポジションという扱いが否めないのですよね。
しかし、ふみ楽は違います。同型のシャープペンシルはありますが、ちゃんと「追究されて作られたボールペンなのだなあ」という感じがして、そこが好きです。
万年筆ユーザーが万年筆を好むゆえんの「ぬるっとした書き心地」がちゃんとあって、全体的に和なコンセプトも好きです。
カラーバリエーションはパールカラーが主体で、やわらかなネーミングからも、女性使用を想定しているのかな、とは思います。
しかし、ざらっとした表面加工の和の色、少し高級なラインナップだと陶器のもの、南部鉄のものなどもあり(限定品、2022年現在廃盤?)、これらは細身のボールペンを好む男性にも違和感なく馴染みそう!と思っています。
LAMY:LAMY2000
上の画像のパーカーやマイシュテを見て、率直なところどう思われたでしょうか。
「高級感!かっこいい!」というより、「ちょっとおじさん臭いデザインだなあ…」と思ってしまう向きにおすすめなのが、ラミーです。
スタイリッシュなデザインですが、実は1960年代のドイツで作られたものなのです。
当時、「西暦2000年になっても古びないデザインのペンを作ろう!」というコンセプトで作られたこちらの2000シリーズ。つるつるしないで手に馴染む、表面の細かい凹凸加工もかっこいいです。
あと、高級ボールペンにはあまりない4色複合タイプがあるのも素晴らしいと思います。私は今は複合ボールペンを使っていませんが、もしも一本持つならぜったいこれがいい!
海外製は往々にして替え芯が手に入りにくいもので、あっても高価なのですが、大半は国内の他メーカーから互換性のあるものが出ています。
こちらも例にもれず、ゼブラの4Cタイプが代わりになります(四色複合の金属芯は、パイロットや三菱からも出ていますが、これらは微妙に細くて合わないので、注意が必要です!)。
WATERMAN:エキスパート、メトロポリタン、カレン
WATERMAN ウォーターマン エキスパート エッセンシャル ブラックCT ボールペン S2243302 正規輸入品
- 出版社/メーカー: WATERMAN
- メディア: オフィス用品
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高級感のあるクラシックなボールペンは欲しいけど、矢羽クリップのパーカーとか、白星キャップのモンブランとか、すぐにそれと分かるベタなのは何となく恥ずかしい。
そういう向きもいらっしゃるかと思います。
すぐにそれと分かるブランドロゴは、会話のネタにはなりますが、いじけた年長者から「この若造、いっちょ前にモンブランなんか持ちやがって」みたいな僻みまじりの反感を買うケースもあります。
そんな方にはぜひ、ウォーターマンがおすすめです!
ベーシックなこの形、きっと100年後も200年後も変わらないだろうなあというこの普遍的な形がいいんですよね(ウォーターマンという会社自身は、発祥のフランスからアメリカ法人へと身売りしてしまいましたが)。
私事ですが、これまで紹介した「フミラク」「LAMY2000」はあくまで憧れのペンで、手に入れてはいないのですが、このペンは結婚した年に夫に贈りました。
私がペリカンの万年筆をリクエストして買ってもらったので、そのお返しとして。
もし女性の方で、「エキスパート」はちょっとごつくて男性的だな、と思われるなら、一段細身の「メトロポリタン」をおすすめします。
逆に、細いボールペンは持ち方が安定しにくくて苦手という方には、ふんぱつして「カレン」はいかがでしょうか!
ブランド的にはどれがどの性別向けというのは決めていないかと思いますが、個人的にはカレン(特に万年筆の赤)は、いい女の持ち物!!という雰囲気が具現化したものだと思っています。
大好きです。いつか!買う!
まとめ
このまま書き続けていると、あれもこれもと収拾がつかなくなりそうなので、このあたりにしておこうと思います。
たぶん公開した後に「あ!あれもあるじゃん!」とかやるんだろうなあ。
実は、万年筆好きが高じて以前一年半ほど文具店の高級筆記具コーナーでバイトしていたことがあって、ボールペンの知識はここで読んだ『趣味の文房箱』バックナンバーと、お客様とのやりとりなどのOJT(白目)でちょっとばかり身につきました。
暇なときは試し書きいっぱいして、雑誌読んで、その感触をもとに接客して、面白かったなあ。
といってもそれもだいぶ前のことなので、色々最新事情についていけていなかったらすみません。
次はまるまるドイツの筆記具だけで書いたりしたいなあ。
高級筆記具ジャンルもいいメーカーが多いですけど、製図ジャンルもいいですよねー。
ドイツ語話せるようになって、LAMYの工場見学に行くのが(たくさんある)夢(の一つ)です。
お読みいただき、ありがとうございました!
(2022/08/27 タイトル、レイアウトなど内容を一部更新しました)