2014年3月の読書メーター
読んだ本の数:1冊
読んだページ数:310ページ
ナイス数:15ナイス塩壷の匙 (新潮文庫)の感想
自分の読書体験上の時系列で言うと、町田康以来の、そして彼以上の外道だなと感じた。車谷先生の文章に触れた方にはおわかりでしょうが、勿論褒め言葉ですよ。 表題作と「吃りの父が歌った軍歌」が特に好きで、殊に後者は、商業文芸の勘所もきっちり押さえつつも誰にも書けない赤裸々さと狂気に満ちており、普通書かんだろ、を美事に書きあげるのが文學なのか、と圧倒されたのでした。次は『赤目』へ。
読了日:3月18日 著者:車谷長吉
読書メーター
先月はちらちらいろんな本に手を出して、ちっとも読了できませんでした。
車谷先生に関しては、読むのは3冊目ですが本分である私小説はこれがやっと1冊目です。
人生相談のようで人生相談でない、どちらかというと奈良盆地のステマ。ここから車谷先生(の所謂極道)に入って抜け出せなくなる人は多いようですよ。昨年末、「この文庫本がすごい!第2位」の帯でTSUTAYAに平積みされているのを見た時は「日本はまだまだ大丈夫だ」と確信しました。
ピースボートで諸国をめぐり、げ○にはじまりう○こに終わる、ほのぼの夫婦のゆるふわ旅エッセイ。船客の浮足立った老若男女への、厳しい眼差しがたまらず、その激しい隔たりゆえに俯瞰するこちらは安心して楽しめるギャグとなっております。
4月も読みかけのいろいろを少しずつ進めていこうとおもいます。