先日、こちらに来てはじめてネットで本を注文しました。
と言っても、私はリクエストしただけで、作業は全部夫にやってもらったのですが。
国内住所を一つ登録しておくと、届け先に海外住所を登録する事ができます。(これはAmazonも同じだと思います)
今回は全部で4冊注文し、配送方法はEMSを指定しました。
EMSは重さによって配送料金が変わるのですが、今回の送料は3500円でした。
その注文した本の中の一冊がこちら。
- 作者: 相原茂
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2014/11/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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日本にいたときから気になってパラパラ見ていた本ではあったのですが、やっぱり欲しくなったので、購入。
届いてから今日でちょうど一週間になりますが、2周目をやり終えて3周目に入ったので、ぼちぼち簡単にレビューなど書こうと思います。
コロケーションとは何か
「風邪」は「引く」だが、「インフルエンザ」となると「かかる」だし、「肺炎」なら「なる」だ。
「テレビ」は「消す」という。「黒板」も「消す」だ。魔術師でもあるまいし、「消す」とは不思議だが、われわれは確かにこう言う。
このように日本語には日本語独特の言い回しがあり、中国語にも中国語らしい決まった組み合わせがある。 (本書「はじめに」より引用)
コロケーションとは文法用語で、語と語の決まった組み合わせのことを言います。「自然な言い回し」と言い換えても良いかもしれません。
「はじめに」の中で、著者の相原先生は、中国の母国語教育において、このコロケーション(中国語では「搭配da1 pei4」と言うそうです)が重要視されていると指摘されていますが、これはきっと同音異字が多いことと、動作の語彙があまり細かく分かれていないことが大きいのかなと思いました。
前者で言えば、例えば日本語だと「ハシを使う」「ハシに寄る」「ハシを渡る」がそれぞれの結びついた語のおかげできちんと頭の中で別々の名詞として認識出来るというようなことで、
後者で言えば、これは日本語話者には不思議な感じがするのですが、「租」1語で貸すと借りるの二つの意味を兼ねたり、「くれる」「あげる」「もらう」が全部「给」の1字で済んでしまうというような事から、語の位置関係や結びつく他の語が特に重要な意味を持つのだろうなということです。
これらは私の勝手な印象ですが、あながち的外れでもないんじゃないかと思います。多分…。
この本のいいところ
英単語の『ターゲット』シリーズみたいに、片面一ページに日本語の問題、めくった裏側のページに中国語の答えが載っています。
日本語の問題ページにはヒントとして、文字数とピンインの頭文字が書いてあります。
こんな感じです。
二つの語の結びつきを示すので「亜鈴式」というわけですね。
ちなみに、私は答え合わせをするのに外されないでついてきたスリップを使ってますw
こうすると、次の問題の答えを見てしまうことがないので…。
あまりネットで本を買わないのですが、最近はスリップは抜かないんですかね。まあ、今日びスリップで商品管理なんてどこもやらないし、わざわざ抜く一手間を省くのはいいことだと思います。ネット注文だと、万引きは有り得ないですしね。
そうそう、日中それぞれのページにチェック欄が3つ付いてます。何でもないことですが、これがあると攻略するぞという気になります。なければ自分で書けよって感じですが、わたしはこういう単純な仕掛けに引っかかるアホなので、まんまとやり込んでます。
気になるところ
時々、日本語の問題文に「?」と思う表現が出てくるのが玉に瑕です。
例えば「发扬传统」の日本語が「伝統を発揚する」だったりするんですが、そのまんまだし、そもそも日本語でそんなこと言わないよ…とか。
だからといって、文化的背景を考えると、日本には「伝統を発揚する」ことなど(中国ほど)なかったから、それに当たる語がないのも仕方がないので…まあこのあたりはそういうものとしておいた方がいいですよね。
おわりに
一般的に、暗記ものは一回の時間をかけずに何周も繰り返しやって覚えろといいます。
私は参考書などをついついじっくり読んでしまうタイプなのですが、本書は解説も少ないので(賛否あるところでしょうが)、今のところパッパッとこなしていくことができています。
冒頭で分かりやすいように3周目と書きましたが、正確には日本語→中国語で最後のページまでやったあと、中国語→日本語で逆戻りして…、とやっているので、6周(3往復)をゴールとして、今は2往復目に入ったところです!がるばんぞ。