つのへび日記

こなやぎのブログです。手仕事、語学、短歌、読書や映画など。

『ゴールデンカムイ』を読んでる

皆このタイミングで『ゴールデンカムイ』を読んでる。
「このタイミング」というのは、連載がいよいよ佳境に入ったので最初から最新話までヤンジャン!アプリから無料で読めるよ、という太っ腹過ぎるキャンペーン期間のことだ(9/17まで⇒9/20まで延長)。

ynjn.jp

私も例に漏れず、卯野さん(id:macchauno)のエントリでそれを知って読み始めた。

nerumae.hateblo.jp

山の日代休~お盆もずっと読んでた。その間ワクチンの2回目接種があったりして、熱が38度出た。読むのをやめて寝て、熱が下がったらまた読むことを再開した。

連休が終わってからも読みつづけて連載に追いついた。木曜日は会社でお昼休みにアプリを開きたいのをぐっとこらえて、帰宅してすぐに読んだ。先週は休載で、明日はまた新しい話が読める。終わりに向かう寂しい気持ちもあるが、こんなに毎週心待ちに読む物語が、相当感性の鈍ったこの年になってもあるということがうれしい。

ゴールデンカムイ』のことは前々から面白そうと思っていて、電子マンガサイトの無料キャンペーンで最初の2巻+3巻の初めまで読んだとき「うおーおもしろ! 完結したら一気に読もう」と読みたい気持ちを温存させていた。これはマンガ愛好家からすると許しがたい、だめなマンガ読者の典型的な有りようで、連載中に何かしらの形で(出来れば経済に寄与する形で)賛辞を送らないと意味がないという。ある意味それは正しいが、私はたいていの場合「ぜんぶで大体何巻ですよ、いまは全体の何パーセントくらい読みましたよ」と適宜示してもらわないと愛せないというか、愛そうと決めることができないというか、とにかくそうさせてほしいのだ。

そういう向きにもこの「完結間近!一気読み!」というキャンペーンは刺さったのだろうし、だからこそ皆が読んでいるに違いなく、今まで興味を持ちつつ様子をうかがってきた多くの読者をここで獲得して最終回までの気分を盛り上げる、というのはなかなかどうしてものすごい戦略だなー、と感心した。

狩猟、サバイバルグルメ、軍事、新撰組、近代史、強いヒロイン、大自然の脅威などなどいろんなオタクの食指を動かす要素が『ゴールデンカムイ』にはちりばめられているが、和人とアイヌ、北海道アイヌ樺太アイヌアイヌの宗教観と東北マタギのそれ、樺太の中のポーランド人、極東ロシアの中の少数民族など、作中の言葉を借りるなら「ちょっと違ってちょっと似ている」ことの豊穣さを丹念に描いているところに私は惹かれる。

言語ひとつを取っても、読み始めた頃はアイヌ語の面白さにのみ目を奪われていたけど、物語が進むにつれ、それと同等に日本の他の地域の方言の多様さ面白さにも気づかされる。九州生まれ九州育ちで大学時代も関西だったので、これを読むまで新潟の方言にも佐渡と本土で微妙な差異があることなど(言われてみれば勿論あってしかるべきなのだが)思い及びもしなかった。

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ちなみにアマゾンプライムビデオでは、アニメ1・2期がプライム特典で無料なので、未見の方は2期で鯉登少尉が話す早口の薩摩弁シーンだけでも見てほしい。3期では樺太編に入り、ロシア語を話す月島らが見られるようなのでそれも楽しみ(有料で見られるがいまのところ未見)。

以前岩波文庫で読んだパナンペ・ペナンペ物語も出てきて面白かった。
この本は片方のページに日本語訳、もう片方にアイヌ語(ローマ字表記)のパラレルテキストなのがいい。文法は対して分からなくてもosomaを見つけてニヤニヤしたりできる。

最終回まで楽しんで見届けたいとおもう。