体を動かすことが好きだ。
もっと言えば、一人で黙々と体を動かすことが好きだ。
何かを定点観測してその結果を確認することも好きだし、機能性のある物も、それを使いこなすさまを見ることも好きだ。
例えばマーシャルアーツ。殺陣。いわゆるアクション映画の、特にアクション成分濃厚なもの。
2020年の初め頃から映画館へ足を運ぶ代わりにAmazonプライムビデオで映画を見ることが多くなり、まずプライム特典の「イップ・マン」シリーズからドニー・イェンにハマった。
ドニー・イェンの「イップ・マン」シリーズは4部作で、どれもそれぞれ良さもツッコミどころもあるけど、私はこの2作目が一番すき。しかしスローモーションの多用さえなければ3作目の「イップマン 継承」が一番だと思う。
「継承」はストーリー性も(比較的)高くて、アクション好き以外からも割合人気が高いように見える。
その流れで、「継承」のライバル役・マックス・チャン演じる張天志(チョン・ティンチ)が主人公のスピンオフ、「イップ・マン外伝 マスターZ」にハマった。
個人的にはさほど「イップ・マン」本編に思い入れがあるわけでもないというのもあり、どうかすると本編より好きかもしれない。主人公のチョン・ティンチだけじゃなく、ヒロイン、その兄、界隈を仕切る女親分など主要人物がだいたいカンフー使いという異様なアクション濃度の高さが良くて、香港のネオン看板の上での戦いや、華奢なマックス・チャンがどう見ても力負けせざるを得ないパワー系ボスとの一騎打ちなど、いちいちシチュエーションが凝っている。
女親分演じるミシェル・ヨーも、気風のいい姉御の役がすごくハマっててかっこいい。
これを書いているうちに無性に観たくなったので、書きながらまたAmazonプライムビデオで流し始めた。プライム特典最高。そしてごく自然な流れから「殺破狼2」も観る。そしてハマる。
マックス・チャンが悪役のめちゃくちゃ強い獄長(刑務所長)を演じていて、端正な見た目とスーツ姿から繰り出されるアクションが華麗。このまま香港版キングスマンを撮ってほしい。
そして「継承」でいかにも無理やり出番を作ったような「謎の殺し屋」役だったトニー・ジャーが本作のダブル主演の一人で、娘思いの心優しき看守(なぜかムエタイが超強い)を演じている。ダサい邦題の「マッハ」の部分はこの人のせいです(「マッハ!」という主演の先行作品(ムエタイ映画)があるため)。
もう一人の主演、ウー・ジンを交えた終盤の3人でのバトルシーンは、本当に美しくてスピード感があって最高だ。
そんなわけで思った。
私も体を動かしたい!あわよくばマッチョになりたい!!と。
とりあえず「workout」かなんかで検索候補の上位に出てきた無料アプリをダウンロードしてみた。
部位別・難易度別に鍛えられるプログラムで、インターバルが長めに取ってある(調節可能)。そして1回あたりのセットも長め。
シンプルかつそこそこ親切な作りだし、プログラムも充実している。やる気が起きないときはストレッチのプログラムのみでお茶を濁すことだってできる。
しかし難易度が高まるにつれてトレーニング内容や量も増えるため、最高難度のセットは1セット30分近くかかる(これが後々のネックになる)。
とりあえず手始めに28日間連続のワークアウトセットを完了し、その後は徐々に低難易度のものから部位を変えながら日課として筋トレをするようにした。
ちなみにこの頃の目標は「トリプルX:再起動」出演時のドニー・イェン。
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こんな50代いる?
ちなみに、「トリプルX:再起動」のようなドニー・イェンのMMA(Mixed Martial Arts)を堪能したい向きには、「導火線 FLASH POINT」がおすすめ。
ルイス・クーとファン・ビンビンが画面に華を添えるものの、そこら辺含めた潜入捜査物のストーリーがスーッと薄くなる代わりに徐々にアクション一色になって、最後はコリン・チョウとの圧倒的な一騎打ちが延々続く、アクションオタクというかMMAオタクによるMMAオタクのための映画になる。そこがよい。
ともあれ、上記のアプリで毎日トレーニングセットをこなすうちに、数か月後には最難度の腹筋プログラムをこなせるようになった。
私は体が固いので最初はインチワームがとても苦手だったのだが、続けるうちにだんだん出来るようになって、それがとても嬉しかった。
インターバルも、最初はデフォルト設定の30秒をまるまる使わないとへとへとで動けなかったのが、自分で設定を変えて短縮するようになった。
7月頃から取り始めたボディサイズの記録。下腹と太もものサイズが落ちているのがわかる。
特に太ももは、鍛えるうちになんだか丸くてぽよんとしていたフォルムが、ひし形というか流線形のようになってかっこよくなった。
ボディメイクは自分の意志力と行動力の結果が比較的早く反映されるので、良い結果が伴うとますますやる気が出る。
話は反れるが、同じ理由から、私はすんなりと結果が出にくい遅効性の勉強(語学など)と筋トレは並行しておこなうべきだと思っている。
遅効性の勉強へのモチベーションが下がっても、同じ日数だけ筋トレを続けていれば可視化できる成果は何であれ手元に残っているし、それを確かめることで日々の勉強の積み重ねを実感できるので。
しかしながら、10月頃から忙しかった仕事がますます多忙になり、筋トレへ割くエネルギーとモチベーションが生み出せなくなってくる。
前述のとおり、高難度のトレーニングメニューは量が多くて時間も長い。
次第に低難度で短時間のトレーニングやストレッチでお茶を濁す日数が多くなり、とうとう連続日数も途切れ、筋トレをやらない日が増えてきた。
そして11月末ごろ、心身の調子を崩してしまった。
続く!