シーズンオフだけど「見帰りの滝」へ行ってきました。(前編)
帰国4日目。昨日から、唐津の実家に寄せてもらっています。魚うまい。
夫がまだ一度も行ったことがないということで、今日は九州一の瀑布という「見帰りの滝」へ行きました。
見帰りの滝(唐津市相知町) | 観光情報検索 | あそぼーさが
日本の滝百選にも選ばれた唐津市相知(おうち)町の見帰りの滝。春は桜、夏は深緑、秋は紅葉がそれぞれに滝を彩ります。特に見ごたえのあるのが6~7月のアジサイ。ブルー、ピンク、紫など40種約40,000株にものぼるアジサイが九州一といわれる豪快な滝と見事な風景を演出します。滝一帯は見帰りの滝公園として整備され、滝をいろんな角度から眺めることができます。
(上記リンクより)
…などと、よそよそしい紹介をしてみましたが、正直言って超地元スポットです。どれくらい地元かというと、義務教育のころに美術の授業でスケッチしに来たくらい地元です。しかしそのことは措くとして、今日私たちが「見帰りの滝」の最寄り駅であるJR相知駅から徒歩で滝へ行き、それからまた相知駅へ帰ってきたよ、ということを前後編に分けて記します(一度に書くつもりが、長くなってしまったので)。
これからアジサイの見頃になると、「見帰りの滝」は唯一の繁忙期…もとい、ベストシーズンを迎えるので、ぜひぜひ、行ってみてください。
というわけで、まずはJR相知駅からスタート。
「見帰りの滝まで車で5分」とあります。私たちは車がないので、歩きます。ちなみに歩くと一時間弱かかります。それにしても、情報がアップデートされている気配のない観光案内。最近(といってもここ10数年のこと)できた温泉が載ってません。
まあ、観光というより町民が使う感じだしなー。
駅から歩きはじめて、10分経過したあたり。何もありません。後ろのほうの山々も、靄がかかっていてこの時はよく見えません。
とはいえ、雨が降る気配はないので安心して歩きます。
実は歩いて自分たちだけで目指すのは初めてだったので不安でしたが、所々に案内板が出ているので道には迷いませんでした。
さらに20分経過。バス停がありました。
一日3便。そして躍る「日祝運休」の文字。
川沿いの道まで来るともう安心。川の上流に向かっていけば滝です。
子供のころ遊んだ覚えがある渓流。平日だからか、今日は誰もいません。飛び石がぬるぬるしてて結構怖い。
そんなこんなで、ようやく滝の入り口に着きました。が、お腹が空いたのでここにある旅館兼食事処でご飯を食べました。
うな丼。うまい。肝吸い超うまい。夫は鯉こく御膳を食べました。
写真がなくてすみません。上記のリンクから見られます。リンクのお品書きの中には、要予約のものもあるので、注意です。
うなぎ。実は中国(南通)の日本食レストランで一度だけうな丼を食べたのですが、なんかぶよぶよしてておいしくなかったんですよね。たぶんその時食べたのは鰻魚という、鰻ぽい川魚だったんじゃないかなーと思います。煮物にしたらけっこうおいしい魚ですが。たとえ味が似ている魚だといっても代替にはならないものなのだなとその時思いました。
体力が戻ったところで、いよいよ滝へ。この先は、車も通れる舗装道路と徒歩用の遊歩道に分かれています。
意気揚々と遊歩道を歩きだしたのですが、なかなか「遊」というほど気楽に進めるものではありません。前日までの雨で道が悪くなっているのもそうですが、そもそも険しい。そしてなかなか強引。
たとえばこんなところとか…
こんなところとか。よそ見できません。もはやこれ、遊歩道じゃないだろ!などとツッコミを入れつつも、足元に気を付けながら進んでいきます。
片側は渓流、もう片側は苔むした岩肌。まだまだ滝は見えません。
後半へつづく!
引っ越しました。
『響け!ユーフォニアム』をついに視聴しました。
第一話・『暴れん坊将軍のテーマ』
全編通してすごいなーと思ったのが、リアルな演奏シーン。映像だけでなく、あからさまなまでに劇中の個々の演奏シーンで、クオリティに差を付けてきていたことです。
例えば本編終盤の、三年生の「普通に上手い」子と一年生の「特別な存在」でありたいと欲するサラブレッド的な子との、トランペットソロを巡る吹き比べ。前者は、本当にただただ「普通に上手い」のに対して、後者の演奏は音に丸みと艶がある、伸びるほどに豊かに響く、ビブラートもふんだん、と言うように、作中人物だけでなく視聴者までも『あ、これは明らかにこっちがうまいな、かなわないな』と思わせられるのに十分な差をつけています。*1
ちなみにこの一年生の彼女、高坂さんのトランペット演奏シーンはどれもいい。特に『家路』のシーンが好きです。ぐっときます。
『暴れん坊将軍のテーマ』に話を戻しますと、これは新入生歓迎ということで演奏される楽曲で、校門をくぐった主人公が一番はじめにこの学校の吹奏楽に触れるシーンなのですが、もう本当に下手くそなんですよ。それがまた、こと屋外だとこうなっちゃうよね、という身に覚えのある下手さ加減。
普通ならここで「かっこいい!」とか目をキラキラさせて入部、と相成るシチュエーションでしょうが、なんせチューニングガタガタのズレまくった『暴れん坊将軍のテーマ』(選曲もシブい)、そして主人公は小学生の頃からのユーフォ経験者。彼女は演奏を見て「だめだこりゃ……」と呟きます。この流れで、おっそう来るか、これ本当に面白いんじゃないか、と改めて期待を抱きました。
第一話・『地獄のオルフェ』
主人公たちの顧問となる滝先生の持っているポータブル音楽プレーヤーから流れる『地獄のオルフェ』に乗せて、入学初日の登校を終えた主人公の自室の映像、彼女が回想する中学の吹奏楽コンクールの映像が交錯します。先生が聴いていた『地獄のオルフェ』は、彼女たちのコンクールの音源だったのです。楽譜を眺めながら、高校でも吹奏楽を続けるか否か、物思いにふける主人公…というシーンです。
楽曲を軸に展開する映像がとにかく美しくて、涙が出ました。ぜひここはイヤホンで。
第五話・サンフェスの『ライディーン』
毎年地区内の高校が出場するサンライズフェスティバル・通称サンフェスで、主人公たちの吹奏楽部が演奏したマーチング楽曲です。元曲はYMOのですね。
この時には滝先生の指導が入って上手くなっているので、音も映像もとにかくかっこいい!第五話はマーチングのシーン目当てで二回観て、二回とも格好良すぎて泣きました。我ながらキモい。
最後のチューニング
コンクール当日の最後のチューニング音、F音が混じっていた気がしたのですが、どうでしょうか。
第四話の低音パートの練習で、ぴったり合ったから倍音が聞こえた、というシーンがあって、私は三回聴いても分からなかったんですよね。もともと私は倍音をキャッチするのが得意でないので、このコンクールの場面ではあえて演出として、みんなに分かるようにF音を入れてきたのかなと思いました。
(高校生の無責任さが)すごくリアル
これまで音の話ばかりしましたが、人間描写、特に全体の総意たる「その他大勢」の心理描写が秀逸です。
心理描写があるのにその他大勢というとおかしいですが、厳しく練習する気も特にないのに、全国を目指すのか仲良し部活動に甘んじるのかの選択に迫られれば前者を選ぶところとか、先述のトランペットソロを聞き比べてどちらが上手いか選べと言われて、差は歴然なのに沈黙したり……。
無責任なんですけど、これが普通なんですよね。主要キャラたちがいい子たちすぎると思うこともあった分、余計にこのあたりのリアルさが際立ちました。
サントラも凄い
本編があまりに良かったので、サントラ集『おもいでミュージック』を探して聴いてみました。
TVアニメ『響け!ユーフォニアム』オリジナルサウンドトラック おもいでミュージック
- アーティスト: 松田彬人,北宇治カルテット,TRUE
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2015/07/08
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通常のBGMや使用楽曲のフルバージョンだけでなく、劇中でちょこちょこ出てきた作中人物のワンフレーズ~ワンパートの演奏も収録されています。
楽曲で言えば、例の『暴れん坊将軍のテーマ』と吹奏楽曲『海兵隊』は指導前・指導後バージョンのそれぞれが収められていて、彼らの「成長ぶり」がよく分かるようになっています。こうしてちゃんと聞くと、ピッチも拍も合ってないし、木管のリードミスもはっきり聞こえるし、本当にあからさまに下手で面白いです。
長々書きましたが、ちょっと百合百合しすぎじゃ?と思ったの以外は概ね素晴らしかったです!……いや、もしかしたら他校の(または今の)吹奏楽部はあんな感じなのか?少なくとも自分の時はせいぜいバレンタインに後輩からたくさんチョコもらえるくらいだったんだけど。
きっとブラス経験者ならなおのこと面白いし、そうでない方にも面白いのかどうか知りたいのでぜひ観ていただきたいです!
本編の最後で、主人公達の北宇治高校吹奏楽部は府大会で金賞を受賞、しかし関西大会に進出できる府代表に選ばれたかどうかは不明のままでした。経験者としては、万年銅賞の学校がいきなり金賞受賞と同時に上位大会出場はありえないよなと思いつつ、いやいや物語的にはそれでも行ってくれる方が面白いよね、と期待してしまったり…。
今夏には第二期もあるとのことで、あえて原作には踏み込まずに楽しみに待とうと思います。いや、でも読んでみたいな。迷う。
【TVアニメ化】響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ (宝島社文庫)
- 作者: 武田綾乃
- 出版社/メーカー: 宝島社
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今月は中国語を頑張ります。
前にもちらと書きましたが、今年に入ってから、毎月一つの言語を強化しようと決めました。
一ヶ月で何ができるんだよって感じだし、千野栄一先生も「新しい言語を始める時は最低半年は集中する必要がある」とおっしゃっていますが、せめてその言葉の仕組みを知って把握する程度には触れられたらなあという言語がたくさんあるので、あまり実利には適っていないのを承知で、そのように設定してみました。
もちろん、この試みはまる一年続けることなく途中で挫折するかもしれませんが、まあ、始めるのは自由ですから。
というわけで、1月はタイ語、2月はエスペラント語をやりました。タイ語は途中でダレてしまい、阪大高度学習コンテンツのカリキュラムの、第二課の途中までで止まってしまいました。
敗因は多分、文字の難しさ。同じ発音にも数種類の文字があって、単語ごとに使う文字が決まっています。漢字みたいですね。まずローマ字書きやひらがなから入る日本語学習者のように、思い切って文字は捨ててまずは文法習得ということにすれば、もう少し進めたかもしれません(コンテンツでも、それを推奨してましたし)。
エスペラント語は、ほぼ毎日…とまではいかないものの、2月いっぱい定期的にDuolingoを使って勉強出来ました。こまめに復習バーを満タンにしていた甲斐あって、レベルは7に。
ということで、今月は初心に返って、中国語を頑張ります。
エスペラント語もペースを落として続けたいし、全く未習の体系の言語をやるには少しエネルギーが足りないというか…。
そして、留学中の学校でのレッスンのレベルが突然上がってしまったというのもあります。
HSK5級に合格してしまったので、学校としてはそれ以上の内容をしなければいけないということになったようで…今は6級模擬試験の文法解説をやってもらってます。
今のところ6級を受ける予定はすぐにはなかったのですが、これならレッスンの内容を忘れないうちに早めに受けた方がいいのかなあと考えはじめています。
というわけで、現状報告でした。ビザの更新やらなにやらで、最近は少しばたばたしています。更新のことってネットで探してもあまりないんですね。無事に手続きが終わって更新ができたら、記事にまとめようかな。
私も「吹き替えですか?」って言われたい。
二日ほど前に、こちらのSNS「Wechat」*1のタイムラインで話題になっていたトピックがあります。
爆买日货中国大妈现身日剧,算是被黑吗?_日本窗-爱微帮
『日本のドラマに登場した中国人の「爆買いおばさん」、これってヘイト?』
記事の中で言及されているのは今期の連続ドラマ『ダメな私に恋してください』のワンシーンで、ヒロインが探していた商品を、同じく買おうと先に確保していた中国人観光客から譲ってもらおうとして交渉の末に相手は承諾、ただし「倍の値段なら譲ってあげていいわよ」というオチがつく、という内容です。
記事を提供していたのは「日本窗(日本の窓)」という、どちらかというと日本ファンのための記事配信サービスということで、タイトルはやや煽り気味なものの、本文でも「私たちだって抗日神ドラマを作っているのだから、君たちを許そう。」とジョークを交えて紹介されています(今の中国の若者の多くは、抗日ドラマを「ネタ」として捉えているふしがあります)。
また、私のタイムラインにいるのも基本的に日本語を教えたり習ったりしている友人がほとんどです。
そうしたバイアスがかかっていることもあって、大半のコメントやタイムラインでの反応が「ヘイトとは言えない、考えすぎでしょ」「ギャグとして普通に面白いオチ」と冷静に受け止めていて、「これはディーン・フジオカの中国語力を発揮させるために入れたエピソードだから、それ以上の意味は特に考えなくていい」というこの上なく的確なコメントもありましたw
その他の反応としては「わざわざオリジナルエピソードを入れてまでこんな風に中国人を出すなんてひどい!」という(ある意味)ストレートな反応、「いやいや、商品を転売するのにちょっと色を付けるのは普通じゃないの?」という、そっちかよ!な反応*2、その他ドラマや中の人の話題でわちゃわちゃ盛り上がっているコメント多数、という様子でした。
同じ記事で検索すると、別媒体に転載されたものもあって、そちらの方のコメントでは「今やシナ族の爆買いを嘲笑するのが日本人の数少ない娯楽なんだろうな」みたいな過激なものもあるにはありましたが、まあヤフーのコメント同様、それぞれに色々な考えの人がいるということで…。
深キョンもディーン・フジオカも中華圏での人気が高いので、このドラマはこちらでの好感度が高いようです。私の友人の一人は「前回の月9『5→9』よりも面白い!」と言ってます。
上記記事のコメントの一部。「深キョンの新しいドラマじゃん、彼女かわいいよね」など。
『请和废柴的我恋爱*3』はドラマタイトルの直訳ですが、深キョン演じる主人公の苗字「柴田」と「废柴(ワナビー、フリーターなどを指す広東語由来の自嘲語。もとは香港ドラマのタイトルから広まったそうです)」の柴が掛かっていて、上手い訳だなーと思います。
30代以上のドラマファンには「あの台湾ドラマに出ていた藤冈靛ね!」という反応ですが、若い人には日本人同様、日本のドラマ「探偵の探偵」「あさが来た」やこのドラマで知ったという人も少なくないようで、世代によっては逆・逆輸入(というのかな?)みたいな状態になっています。
というわけで、私も「そっちかよ!」と言われそうですが、この記事のコメントで一番衝撃を受けた部分がこちらになります。
「この男性主人公の中国語、吹き替えでしょ?」
「自分でしゃべってるよ」
すごい、すごすぎる…真了不起!!
ネイティブにこんなことを言わせるというのは、相当なものですよね。いいなあいいなあ。
こういうのを見てしまうと、「しゃべるだけならコジキでもできる」などと嘯いてひねくれたりしてないで、頑張らないとな。という気持ちになります。
翻って、現在の私はといえば、友人をして「この前、なんか頑張ってしゃべってたじゃない?あれ、前よりかなり上手くなってるなーと思ったよ(原文ママ)」と言わしめるのが関の山で…。
うん、ありがとう、嬉しいんだけど「頑張って」は余計だよ!と思いつつ、事実頑張ってしゃべってるので否定できない。そんな現状。
しゃべるのは嫌い。口を開くのがおっくう。そんな自分の性格を飼いならしつつ、ではどうすれば能力を上げられるか? そういう風に考えていかなければいけないなと、ディーンさんを見ながら思いを新たにしました。おしまい。
中国で読む北欧留学記―『フィンランド語は猫の言葉』感想文
2月は毎日書くのが目標でしたが、色々あって頓挫し、ついには、ぱかっと一週間以上空いてしまいました。
そのあたりのことはまた次の機会に譲るとして、ブログを更新しなかったあいだにやっていたことのうちの一つで、今回のエントリをしたためたいと思います。
私たち夫婦は日本にいるころはずいぶん本を買ったものですが、そのほとんどは店頭での購入でした。「ずいぶん本を買ったものだ」とか偉そうに言っていますが、大半が積読なので、偉くもなんともありません。
中国に住みはじめてからは、本の調達をどうするか問題が…。アマゾンジャパンだと、書籍だけなら海外発送もしてもらえますし、hontoでも可能なのですが、いかんせん海外配送料は安くありません。できれば、なるべく低価格で手に入れたい…。
そんな時、出版社のWebサイトを定期的に見るのが趣味の夫が、見つけてくれました。
http://www.bookservice.jp/layout/bs/common/html/bargainbook/
このブックサービスというサイトは、もともと取次会社*1の一つが運営していた*2オンライン書店で、この「バーゲンブック」では、汚損ほかの訳アリで出版社へ返品できなくなった(であろう)書籍が定価の半額くらいまで値引いて販売されています。
しかも、見つけたのがちょうど年末の謝恩価格セールをやっていた時期で、通常より点数が多くなっていたバーゲンブックの中に夫が欲しい本があるというので、私もついでに何か買ってもらおうかと見たところ、なんと、ずっと読みたかった本が出ているではありませんか!
- 作者: 稲垣美晴
- 出版社/メーカー: 猫の言葉社
- 発売日: 2008/04
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「語学エッセイ」なるジャンル分けをしていいものかどうか分かりませんが、私はそのようなものを読むのが好きで、これだけでまた一つエントリを書けてしまうのですが、その中でも黒田龍之助先生の書かれるものはよく買って読んでいます…と言うとまた偉そうですが、何しろ刊行点数が多いのです。
- 作者: 黒田龍之助
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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- 作者: 黒田龍之助
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- 作者: 黒田龍之助
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その黒田先生のエッセイのどれかで(手元になく思い出せない…すみません)、この、およそ40年前の女子学生によるフィンランド留学記のことを知りました。『フィンランド語は猫の言葉』、もうタイトルからしてかなり魅力的だと思ってしまうのは、私が猫好きだからでしょうか。いや、それだけではないはずです。
ずっと読んでみたいと思っているものの書店に行く時には忘れていたり、はたまた覚えているときに行った書店には在庫がなかったり、そんな本が誰にでも一冊や二冊あると思いますが、私にとって『フィンランド語は猫の言葉』もそのような類の本でした。
それが今、こうして思い出せた上に、謝恩セールで半額とな!フィンランド留学の本を中国留学中に読むというわけわからなさもなんだか面白いかも、ということで注文することに。
ちなみに、配送料をケチったのだったか、そもそも国内配送のみだったのか、ちょっと失念してしまいましたが、ともかく配送先は私の実家に指定して、この前の春節に両親が持ってきてくれました。せこい。
著者の稲垣美晴さんがフィンランドのヘルシンキに滞在していたのは1970年代末の合計約三年間で、本書では食文化の違いや現地の人々との交流などといった滞在記・旅行記の基本要素はしっかり押さえながら、そこにとどまらずフィンランド語の特徴やヘルシンキ大学での講義の内容(フィンランド語の音声学から、方言や古語にいたるまで!)にも言及し、しかもつとめて明るいタッチで書かれているので(謎の腹痛に苦しんだことや、冬の間の尋常じゃない寒さや一ヶ月以上にわたる太陽が全く出ない期間のことさえも!)、最後までとても楽しく読み終えました。
夏の間の太陽が沈まない「白夜」は知っていましたが、その逆もあるとは…。確かに、白夜があるということは、逆もあって当たり前なのですが思い至りませんでした。想像するだにつらいですが、彼女は「東京と違って、ヘルシンキは真っ暗!」と、どこか楽しげなんですよね。
帰国する少し前、著者は周囲から勧められてフィンランド語の作文コンクールに応募します。その内容から、私がこの本で一番好きな個所を一部抜粋。
フィンランドは物価の高い国。でも私はフィンランド語を無料で使うことができる。フィンランド語を使ったからといって、税金を納める必要はない。言葉はすべての人への贈り物だ。もし今誰かに、フィンランド語は難しいかときかれたら、
「いいえ。ゲームのように楽しいわ。だって文法が十分に複雑なんですもの」
と答えるだろう。
とても感動したので、Wechatで中国の友人にも紹介しました。(拙訳)
芬兰的物价很贵,可是我可以免费用芬兰语。我们不用交税为芬兰语。语言是给所有人的礼物。如果谁问我芬兰语难不难,我就能回答:
不难,很好玩得像游戏。因为那的语法差不多复杂。
ちなみに、読後ちょっとフィンランド語に触ってみようかなと思いましたが、東外大にも阪大にも専攻がないようで、それらのオンラインコンテンツにもなく、今のところDuolingoにもなかったです。残念。
kn.hatenablog.jp
http://how-to-learn-any-language.com/e/languages/finnish.html
これによると、フィンランド語話者はおよそ500万人強、そのほとんどは初歩的な英語ができ、優れた英語話者も多いので、言語としての必要性はあまり高くない、とのことです。そ、そんな…さみしい…。
「かもめ食堂」、アルヴァ・アアルト、marimekkoなど、女子受けするキーワードで彩られがちなフィンランドですが、Twitterの駐日フィンランド大使館さん @FinEmbTokyo のつぶやきなどでも、フィンランドやフィンランド語のユニークさはずいぶん広く知られるようになったと思います。そしてそのずっと前に、こうして異文化と外国語を楽しんでいた先輩がいらっしゃることはとても痛快で、素敵なことです。
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Bullet journalを一ヶ月半使ってみた感想
手帳は、大学生のとちゅうまでほぼ日手帳を使っていて、途中ED!Tに2年か3年ほど浮気して、去年は英語版ほぼ日手帳「Hobonichi planner」を使っていました。
kn.hatenablog.jp
kn.hatenablog.jp
今年は、前から気になっていた「Bullet journal」をいつか試してみたかったので、ひとつこれで予定等を管理してみることにしました。
こちらとこちらで紹介されている考案者の動画で説明されているのですが、「Bullet journal」ではToDo、プロジェクト管理、予定、備忘録を一冊のノートにまとめる方法がとられます。
まずは自分が好きな、使いやすいペンとノートを用意します。方眼でも罫線でも無地でも、分厚くても薄くても、100円のダイスキンでも紳士なノートでも、なんでも構いません。筆記具も同じくです。
以下、基本的なBullet journalの作り方
初めに、見開き1~2ページ分くらいをインデックスページにします。
次の見開き1ページはマンスリーページ。月のカレンダーと月間ToDoを書きます。
その次のページから、デイリーページにして、日ごとの「タスク」「予定」「メモ」などなどを書き出していきます。見つけやすいように、それぞれの先頭のマークを変える)
完了したタスクは消します。
埋もれてはならない重要な予定や締め切りは、マンスリーページに書き込みます。
その月が終わったら、これらにページ番号をふり、インデックスページに書き込みます。
基本的な使い方に加えて、私がやっていること
2015年の内容も少し入れた
月末の反省ページを作った
2015年の手帳の内容のうち、時々見返したいものを先頭に置きました。
あと、(これからも継続できるかわかりませんが)1月の最後のページには見開き一ページを使って全体的な反省・まとめを書きました。
つまり、基本の使い方ではノートを開くとまずインデックスページ、それからマンスリー(1月)、デイリー(1月)、マンスリー(2月)、デイリー(2月)…と続いて行くことになりますが、私のノートはインデックス→2015年ページ→マンスリー(1月)→デイリー(1月)→1月の反省→マンスリー(2月)…という順番で並んでいます。
インデックスページはこんな感じ。
特別なページは独立させた
写真の中の「見たい映像作品リスト」「編み物パターン集」がそれです。
あと、まだインデックスに書き加えてはいませんが、読書ノートのページも作っています。
本のタイトルごとに見開き1ページ割いて、読書の時は傍らに置いて、分からない単語をメモするのに使います。ある程度溜まったら(一列とか、一ページとか)一度に意味を調べています。もっとこまめにするべきなんでしょうけどね…。
先の予定にはふせんを使う
欠点として、その月のデイリーを全部書き終わらないと、つまり月末にならないと、次の月のマンスリーページが作れないというものがあります。
なので、先の予定は忘れないようにふせん(写真の左ページ)に書いておいて、マンスリーページを作る時に書き写します。
デイリーページに書いていること
- その日の簡単なスケジュール
- その日のタスク
- 勉強したこと(進捗やメモ)
- 見たドラマや映像作品(感想と言うよりタイトルのメモ)
- 編み物の進捗
- その日書いたブログのタイトル
- 買った本のタイトル
その他、印象に残ったもののメモ
ちなみに、写真の猫ふせんを貼っているのはほぼ日のweeklyノートです。去年も「hobonichi planner」と一緒に手帳に挟んで使っていたのですが、中身はお小遣い帳兼時間簿です。見開き一ページで一週間バーチカルタイプなので、何時から何時まで何をしたかというざっくりした記録にしています。去年もやっていたけど、途中で真っ白になってしまったので、今年は続けられるといいな。
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あ、手帳カバーは何年か前にハンズで売ってた2800円くらいの革と500円くらいの麻ひもと、家にあった製本道具で作ったものです。気に入っています。
差しているのは、パイロットの万年筆(ロイヤルブルーインク)、パイロットの万年筆(赤インク)、ファーバーカステルのシャープペンシルです。ファーバーのHPはたぶんもう廃盤。
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Bullet journalの使い方についてはまだ手探りですが、とりあえずなるべく傍らに置いておいて、すぐ開いてメモできるようにしています。まあ自分のやりやすいように使うのが一番だと思うので、この調子で1年間使っていきたいなーというところです。いいアイデアや、自分は手帳にこういうことも書いてるよ!というのがあれば教えてください。
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